早朝5時のチェックアウト
朝4時、まだ私の警戒は解けていなかった。賊の襲撃はなかったがまだ油断できない。
ゆっくりとドアを開ける。この時一番緊張した。そして外を見ると賊はいなかったがまだ外は暗く寒かった。
例年ならこの時期のこの時間は寒くはないはずだったが今日は違った。
もしくは、私の警戒心がそう空気を感じ取らせたのかもしれない。
昨日の夜に妻と話してやっぱりマッスルマスタングは手放す事にした。
マスタングに乗るのそれとも私に乗るの?そう聞かれてハネムーンを忘れていた事に気がついた。私はマスタングに乗りに来たのではなかったのだ。
フロントにキーとリモコンを返す。やっぱりオヤジはポルノを見ていたのだろう。Tシャツの繊維が限界でお腹の部分は少し露出していたかもしれない。さらにその露出した部分からヘソが見えたかもしれない。しつこいようだが、ギャランドゥも見えたかもしれない。
それはさておき、先ほどチェックインしてもう帰る我々をどう思ったのだろうか。滞在時間は2時間ぐらいだった。
オープンカーで戻る
モーテルを出発する。肌寒かったが折角なのでマッスルマスタングをオープンの状態にして走ることにした。
とても楽しかった。乾燥した早朝の風が気持ちよかった。
レンタカー会社に行く。レンタカー会社には返却の時と同じ道を行く。
空港の近くにいくと、道路標識の道案内に Rent a car とか Park とか出てくる。我々はレンタカーなので Rent a car の方に行けばよい。
標識通りに進めばレンタカーの返却に辿りつく。
レンタカーを通常と同じ返却ルートで運転していき返却場所に戻す。各レンタル会社では車の盗難防止のために入り口には逆走防止用の装置があり巨大な返しのようなものがあり、出口も厳重なゲートが付けられtいる。
なので、一度レンタカー返却に入ってしまうと出れない感じになってしまうがちゃんと説明すれば出してもらえるので思いきって入ってしまおう。
車を返却する
入ったら係の人に説明して、昨晩というか3時間前ぐらいにレンタカー借りた時に希望の車がなくこれしかなかった。
「翌日来れば車はあるから気に入らなければ翌日来な」
と言われてきたと説明した。
さすがに3時間前なので、借りる時にいたおじさんが居た。おじさんも話の内容を覚えてくれていた。
マッスルマスタングはフルオープンの状態で燃料計の残量が確認され、おじさんは何故このクールでマッチョな車が気に入らなかったのか理解出来たか心配であった。
我々は、シルバーが冴えるマッスルマスタングとお別れした。フロントのポニーが可哀そうだった。
レンタカーの駐車場には数台の車があり、また昨日?と同じように
「好きなの選びな」
と、我々はカーレースのゲームでもやるかのように車を選択できるようなっていた。
おじさんはお勧めの車を紹介してくれた。
「今日は、このマヅダのミニバンさ」
曰く、これを借りるには我々が予約したよりもひとつ上のグレードじゃないと駄目だが今日は特別に貸してくれるという。そうか、我々が借りたのも時間から言えば本日だ。
今回の旅は長期間にさまざまな場所に移動する。場合によっては危険な所もある。
ミニバンの場合は、トランクが丸見えでありスーツケースが見えてしまう。
なるべくなら荷物が完全に隠せるセダンかクーペが良い。
次に勧めてきたのは同じくマヅダで今度はセダン。カッコいい。カッコいいが、我々はアメリカにいる。アメリカの風を全身に感じたい。
やっぱりアメ車に乗りたい。アメ車のゆったりとしたサスペンション、低速トルクを感じたいのである。
車を選ぶ
直感で選んだ。シボレーとクライスラーがあったが赤のクライスラーにした。赤にしたのは助手席の妻の意見だ。
Chrysler 200 という車。中に乗り込むとなるほどマスタングとは違いゆったりとしている。中は広くトランクも余裕だ。
数日後わかるのだが、この車シートが良い。12時間ぐらい運転する日もあったが1度も腰が痛くならなかった。
車を選んだら今度こそ旅の始まり。新しい車を選んだら2Fにある事務所で再度契約書を作成してもらい出発。
ゲートで、契約書を見せ二重になっているゲートが1門づつ開く。最後のゲートが開いたら出発。
モンスターエナジー
まずは、コンビニで水を買う。途中にあったコンビニに寄って水を調達。
本日はここラスベガスからイエローストーンまで移動。
東京から旭川ぐらいの距離だ。
それを考えたら、欲しいものがあったそう、モンスターエナジーだ。
しかし、モンスターエナジーが見つからない。日本ではかなりのモンスターエナジーファンとなっていた私は本場アメリカでは無名の物だったのかと落胆した。
その時、震え声が聞こえた。
「あった。あったよ。」
そして私が駆け付けるとやはりそこにはモンスターエナジーがあった。正確に言うと一瞬見えなかったが、よく見るとあった。
あったが私の知っているモンスターエナジーではなかった。
サイズが非常に大きい。ペットボトルより大きい。日本では缶コーヒーのロング缶サイズだがそんなレベルじゃない。1日に2本飲んで死んだ人がいたがこのサイズは2本飲めば死ねると思う。
この時、あまりの衝撃で買えなかった。恐怖で慄いてしまったのだ。結局水しか買わなかった。
フラッシュバックモーテル
その後、朝食をと思い泊ったモーテルの近くにあるマックに行こうと思った。その時ある事に気がついた。どうやら昨日のモーテルはストリップ沿いにあったようだ。という事はこのマック行った事がある。
そうか、やっとわかった。昔若いころはじめてラスベガスに着た時泊った安いモーテルがあった。どうやら昨晩はそこに泊ったようだ。
前はもう20年前ぐらい。いや、17年前か。大分朽ち果ててしまったようだ。しかし、当時は古き良き悪いアメリカを忠実に再現しているモーテルであったがやはり現在になっても忠実に薬物中毒者の巣窟っぽい雰囲気を出している。
この雰囲気だけは、ディズニーも真似出来ないであろう。
アメリカ初の朝食
感動では腹は満たせない、感傷はさておき飯にする。マックに行こうと駐車場に車を停めるとサブウェイも同じ敷地内にあった。
ここで妻に相談した。マックかサブウェイか。妻いわくこれから田舎とか旅するのにマックしか食べれない日もくるであろう。ここは、都会なサブウェイにしておいたほうがよいとの事。
そして、我々は早朝のサブウェイに行った。