飛行機がラスベガスを離れると、眼下には赤い砂漠の大地が見えた。
本当なら、これを二人でみて哀愁に浸るとろだったが、残念ながら一人で見る事となった。
全ての感動を二人で共感したがったので、この点だけは今でも悔いに残る。
上空にでると飛行機内部はwifiが使えるようで、メールがきた。
どうやら、細君が私と別れ離れになったこと、一人で私がラスベガスにいること。
などを、両親に伝えて私の両親にも連絡するようにとメールしたようだった。
相当心配したようだが、私は大丈夫、必ず戻るから
同じようにラスベガスから Los Angeles 行きに一人で乗った細君はというと。
一人で座席に座っていた。隣には誰もいない。
不自然に思ったスチュワーデスが、
「お隣は誰もいないの?」と聞かれ
「私のハズバンドなんですが、忘れ物をして飛行機に乗れません」
と説明すると。
「じゃー、妻の貴方はどうする? Stay or Go」
そして、数秒の間があったのち細君は
「Go!!」と斜め上、上空を指差した
そしてしばらくして、飛行機は彼女が指差した通り斜め上、上空出発した。
そして、時間は違うが、私も同じように飛行機で、Los Angeles を目指していた。
とりあえず、メールを返信して無事 Los Angeles までは行けそうだと答えゆっくり体を休める事にした。
Los Angeles に到着した。
早く行かなくては。
時間は、30分もない。ゲートを降りる。急いで、乗り継ぎのための経路を調べる。
と思った刹那、目の前に細君がいたのであった。
曰く
「この飛行機でくると思ってたから、待ってた」
との事。
私は言った
「迎えにくるって言ったろ。俺は必ず約束を守る男さ!」
と、言わないかの間にもう既に彼女は別の方向に向いていて
「それはそうと、早くいかないと」
と羽田行きの出発ゲートへ向かっていった。
前帰りは二人バラバラ。飛行機はないし日本に帰れないんじゃいないかな。